未経験からプログラマーを目指す人にとって、避けては通れないのが、プログラミングの勉強です。
未経験者が応募可能な求人であっても、プログラミングを勉強したこともない完全な初心者が合格することは、まずありません。
最低でも、一つのプログラミング言語を習得し、自分一人で簡単なアプリケーションを作れる程度の技術力は必須です。
この記事では、プログラミングを学ぶためのパソコンの選び方や、プログラミングを勉強するためのWebサイトの選び方、プログラミングスクールの選び方などを紹介します。
勉強する環境を整える【パソコンの準備編】
プログラミングの勉強を始めるために、まずは勉強する環境を整えましょう。
プログラミングの勉強をするには、まず勉強で使うパソコンを準備する必要があります。
安価なパソコンでも、プログラミングはできますが、処理速度が落ちるため一つ一つの動作に時間がかかり、貴重な勉強時間を無駄に消費してしまいます。
自分の将来への投資と考え、なるべく高いスペックのパソコンを選びましょう。
1. ノートか、デスクトップか
ノートパソコンと、デスクトップパソコンどちらでもプログラミングの勉強は可能です。
自宅で勉強するのであれば、デスクトップパソコンで充分です。
図書館やカフェなど、自宅以外で勉強することがあるなら、ノートパソコンを選びましょう。
デスクトップパソコンの方が高いスペックのものを安価で手に入れることが出来ますが、最近ノートパソコンもだいぶ価格が下がってきました。
何処でも独学を可能にするノートパソコンがいいかもしれませんね。
2. パソコンのOSを選ぶ
OSとは、パソコンを動かすための基本的なソフトウェアになります。
OSで最も有名なのがMicrosoft社のWindowsで、次点はアップル社のMacです。
使い慣れたOSを選べば良いと思いますが、中にはWindowsでしか開発できないプログラミング言語と、Macでしか開発できないプログラミング言語があります。
- Windowsでしか開発できないプログラミング言語・・・.NET(VB.NET, C#.NET, ASP.NETなど)
- Macでしか開発できないプログラミング言語・・・Swift、Objective-C
iPhoneなど、アップル社の製品向けの製品を作りたいのであれば、Macにした方がよさそうです。
3. パソコンのスペックを選ぶ
パソコンのスペックで気にすべき点は、「CPU」「メモリー」「ストレージ」の3点です。
CPU
CPUとは、パソコンの頭の回転の速さを決めるパーツです。
パソコン向けのCPUでは、大きく分けてIntel製とAMD製に分けられます。
Intel製が比較的高価にはなりますが、その分処理速度は高速のためオススメです。
Intel製のCPUにもたくさんの種類があり、製品名にcore i3、core i5、core i7、core i9のように末尾に数字がついていますので、末尾の数字が大きいほど新しいものになります。
プログラミングの勉強で使用する際は、core i5シリーズもしくは、core i7シリーズで充分です。
また、「2.5GHz」など表記されるクロック数も処理速度に影響します。
製品選びに迷ったら、クロック数の高い方を選びましょう。
メモリー
メモリーは、パソコンの作業スペースです。
作業スペースは広い方が早くなります。
プログラミングの勉強で使用する際は、8GB程度であれば充分です。
ストレージ
ストレージとはパソコンがデータを溜めるための保管庫の役割を果たします。
パソコンのストレージは、SSD(ソリッドステートドライブ)とHD(ハードディスクドライブ)の2種類から選びます。
SSDは高価ですが書き込みと読み込みが高速です。
逆にHDは安価ですが書き込みと読み込みが遅いという点が特徴です。
オススメは、もちろん処理速度の速いSSDです。
4. 周辺機器を準備しよう
デスクトップパソコンで勉強する際に必要なのがモニターです。
なるべく大きいものがオススメです。
解像度は1920×1024のFullHDと呼ばれる規格のものを準備しましょう。
勉強する環境を整える【インターネット回線編】
インターネット回線は、光回線かモバイルWi-Fiかを選びます。
自宅で勉強するのであれば光回線、自宅以外でも勉強するのであればモバイルWi-Fiが良いでしょう。
各社、料金プランでより月額は変わってきますが、平均すると光回線の方が500円~1000円程度高い印象です。
入れておくと便利なソフト
プログラミングを勉強する上で、パソコンに入れておくと便利なソフトを紹介します。
勉強するプログラミング言語によって、便利なツールは変わってくるため、ここで紹介するのは、どのプログラミング言語でも使う機会のある「テキストエディタ」と「比較ツール」に絞って紹介します。
テキストエディタ
テキストエディタは、パソコン上で文字を閲覧、編集するためのソフトです。
Windows標準のものでは、「メモ帳」がありますが、必要最低限の機能しかついていないため、プログラミング言語の読み書きには不向きです。
オススメは、「サクラエディタ」と「秀丸」の2つです。
サクラエディタ
サクラエディタは、プログラミング言語ごとに適切な位置を強調表示することができる高性能なエディタです。
フォルダを指定して、複数のファイル内の文字を検索する機能などがあり、非常に使いやすく人気があります。
他にも様々な機能があり、プログラミング作業を効率化できます。
秀丸
サクラエディタと同様、様々なプログラミング言語に対応したテキストエディタです。
秀丸の場合は、シェアウェアのため、使用し続けるには数千円のライセンス料を支払う必要があります。
比較ツール
プログラマーが書いたソースコードは数万~数十万行になることも頻繁にあります。
プログラムを制作する過程で、自分が書いたプログラムの変更前後の比較は頻繁に行う作業です。
オススメの比較ツールは、「WinMerge」と「DF」です。
WinMerge
複数のファイルやフォルダを一括して比較できるツールで、変更箇所をハイライトしてわかりやすく表示します。
比較画面の中で編集も可能で最もオススメしている比較ツールです。
DF
WinMergeと同様、複数のファイルとフォルダを一括で比較し、変更箇所をハイライトすることで変更点を見やすく表示します。
モチベーションを維持するために。まずはプログラミングを楽しもう
プログラミングを本格的に学び始める前に、まずは、プログラミングの楽しさを学びましょう。
プログラミングを通して、自分が社会にどう貢献できるのかを知ることで、勉強中のモチベーション低下を防ぐことが目的です。
プログラミングを学ぶ上で、最も難しいのは勉強に対するモチベーションを維持することです。
プログラミングの勉強を途中であきらめてしまう人は、壁にぶつかったときに解決方法がわからず、挫折してしまいます。
モチベーションを保つための方法をいくつか紹介します。
1. プログラマーとして活躍する自分を想像する
前述したように、プログラミングを通して自分が社会にどう貢献できるのか想像し、それを実現するための勉強なのだと自分に言い聞かせ、モチベーションを維持する方法です。
2. プログラミングの勉強にお金をかける
プログラミングの勉強にお金をかけて、「ここでやめればすべて無駄になる」と自分を追い込むことでモチベーションを維持する方法です。
3. 同じようにプログラミングを勉強する仲間をみつける
インターネットの掲示板などで同じようにプログラミングを学んでいる人をみつけ、お互いに励まし合うことでモチベーションを維持する方法です。
4. 勉強の経過をSNSに公開する
勉強の経過をSNSにアップし、途中で投げ出せない状況を作り出し、モチベーションの低下を防ぐ方法です。
自分の性格から、どのようにすればモチベーションを保って勉強を続けられるのかあらかじめ考えておくことが重要です。
自分に合った勉強方法を見つけよう
プログラミングの勉強を継続するためには、自分に合ったプログラミングの勉強方法を見つけることも重要です。
1. WEBサイトで勉強する
プログラミングの勉強方法として、WEB上の学習サイトする方法があります。
WEBの学習サイトで勉強するメリットは、自分の好きな時間に勉強できる点です。
プログラミングスクールと違い、突発的な残業などで時間がとれなくても自分だけのペースで勉強を進めることができます。
WEBの学習サイトで勉強するデメリットは、疑問に思ったところは基本的に自分で調べて解決しなければならない点です。
もし、解決できなければ、そこでプログラミングの勉強がストップしてしまう可能性があります。
動画を提供しているサイトを選ぼう
学習サイトを選ぶ際は、動画を使った勉強を提供しているサイトを選びましょう。
動画を用いた勉強は、参考書などテキストよりも記憶に残りやすいといわれています。
また、説明文とサンプルソースだけでは、モチベーションの低下にもつながります。
動画で勉強できるサイトで効率的に楽しくプログラミングを学びましょう。
オススメの動画サービスを使った学習サイトをいくつか紹介します。
動画でプログラミングを学べる初心者向けのプログラミング学習サービス。
導入となる初級動画のほとんどはすべて無料で閲覧可能。
何度でも見放題なので、プログラミングの基礎を固めたい方にオススメ。
Web開発、プログラミングなど、Web関連のカリキュラムを中心に、生放送の講義を無料で閲覧できる動画学習サービス。
※生放送であれば、無料で視聴でき、先生への質問や他のユーザとコミュニケーションをとることも可能。
2. プログラミングスクールで勉強する
プログラミングの勉強に、比較的時間がかけやすければ、プログラミングスクールに通うことをオススメします。
プログラミングスクールで勉強するメリットは、わからないことをその場で質問でき、効率的に短期間でプログラミングの技術を身につけることができる点です。
また、周りに同じようにプログラミングを学ぶ人がいるため、モチベーションを維持しやすい点もプログラミングスクールのメリットです。
デメリットは受講料が発生することでしょう。
一般的な相場として、半年間で数十万円といったところです。
また、プログラミングスクールの時間割に合わせて自分のライフスタイルを変える必要がある点もデメリットといえます。
プログラミングスクールを選ぶポイント
プログラミングスクールを選ぶ前に、自分はプログラマーになって、何を作りたいのかを考えましょう。
その結果によって、勉強すべきプログラミング言語も変わってきます。
例えば
- Web開発は、「PHPやJavaScript」
- スマートフォン(Android)向けのアプリケーション開発は「JAVA」
という具合に、自分の方向性と一致するプログラミング言語を学べるプログラミングスクールを選びましょう。
次に、受講期間を検討します。
未経験からプログラマーを目指す場合は、現在の仕事との両立を考える必要があります。
無理なく勉強を進められる、半年程度で学ぶコースがオススメです。
もう一つ、重要なポイントが「転職サポート付きのプログラミングスクール」を選ぶことです。
プログラミングスクールでプログラミングを学ぶだけでなく、履歴書の書き方、面接の指導や求人の紹介を受けます。
その分、料金は高くなる傾向ですが、転職の成功率アップに大きく貢献してくれるでしょう。
「 テックキャンプ エンジニア転職 」がおすすめです。
おすすめスクールについてはこちらを参照して、自分に合ったスクールを見つけましょう!
3. 書籍を活用する
書籍で学ぶのは手軽で良い面もありますが、勉強効率の面からあまりオススメできる勉強法ではありません。
転職は早ければ早いほど有利に進めることができるため、時間をかけてプログラミングを勉強することは賢明な判断とはいえません。
プログラミングの勉強は、WEBサイトでの勉強か、プログラミングスクールをメインとして、移動時間などの隙間時間で書籍を使って勉強するようにしましょう。
どんな書籍を選ぶべきか
書籍を選ぶ際は、なるべく絵が多く使われているものを選びましょう。
初心者に活字ばかり並んでいる参考書を理解するのはかなり難易度が高く、モチベーションの低下にもつながります。
まとめ
未経験からプログラマーになるための環境の準備と勉強法について紹介しました。
プログラミングの勉強を進めていくと、いくら説明を聞いても理解できないような局面に陥ることがあると思います。
最近では、無料研修をおこなう 【完全無料プログラミング研修&就活塾】 といった転職エージェントもありますのでうまく活用していきましょう。
また、「若者と一緒に勉強は気が引ける」と言われる年配の方には、オンラインで学習できる「 プログラミング未経験から12週間でエンジニアに転職 」もおすすめです。
わからないところは後回しにしてでも、「勉強を続ける」ということを一番大切にしてください。