いきなりで「え?」と思われる方が大半だと思いますが、これまでの「メンバーシップ雇用」制度が終焉を迎えようとしています。
メンバーシップ雇用
過去に護送船団方式とも呼ばれ、仕事内容や勤務地などを限定せず、会社にマッチする人を採用するプロセスで、俗に言うゼネラリストと言われる職種を指しています。分かり易く言うと「管理職」や「総合職」などが挙げられます。
2020年の働き方改革を皮切りに、今後は特定のジョブに限定して採用されるジョブ型雇用へシフトする流れが来ています。
ジョブ型雇用
従業員に対して職務内容を明確に定義し、労働時間ではなく成果で評価する雇用制度です。欧米では広く普及しています。ゼネラリストとは対となるエキスパートと言われる職種を指しています。「専門職」や「研究職」などが挙げられます。
なぜ今になってそんなことが起こるのか・・
これまで、日本人の時間当たりの労働生産性は「OECD加盟国38ヶ国」中21位であり、先進国G7では最下位をマークしていました。(現在も最下位です)
実は、もともとこの生産性の低さは、日本経済における主要な課題として認知されていたのですが、ここへきて腰の重い日本企業も待ったなしの改革が迫られているのです。
突然やってきたコロナ禍によるテレワークで露呈された「メンバーシップ雇用」制度の弱点は、仕事に対する「評価制度の曖昧さ」「責任範囲の曖昧さ」を一掃際立たせるに至った訳です。
ジョブ型雇用で一億総フリーランス時代到来!
早くも資生堂、日立、富士通がジョブ型雇用へのシフトを正式にアナウンスしました。今後、多くの企業がこれに続くことになるでしょう。
スキル毎の住み分けが始まります!
既に、フリーランスとして活動している方には、「なにを今更・・」と思われるかもしれませんが、この「ジョブ型雇用」には、年齢と言った概念が存在しません。そこには、将来性を期待して「ビギナー(若年層)」を組織へ組み込む余裕はありません。
つまり、「卒業」>「就職(スキル習得)」>「エキスパート or ゼネラリスト」といったこれまでのキャリア構築の流れから「就職(スキル習得)」がバッサリと切られます。
将来性を期待して若年層を組み込むメンバーシップ雇用が事実上の終焉を迎えることになり、代わりに即戦力に成り得る人材とのみ雇用契約を結ぶことになりつつあります。
当然、アピールできるキャリア、もしくはそれに勝るポートフォリオ等、自身の持つスキルを証明するものが無くては、契約交渉の舞台にすら上がることが出来なくなるのです。
ジョブディスクリプション
エンジニアの方にはなじみのある方もいると思いますが、これまで日本企業で正社員として就職する場合に「職務定義書(ジョブディスクリプション)」が提示されることはありませんでした。
ジョブディスクリプションとは?
ジョブディスクリプションとは、日本語でいう「職務定義書」のことを指します。
ところが外国人技能実習なんちゃらで、多くの外国人を採用する際に必要となることから、近年重要視されるようになった経緯があります。
これは「日本人」と「外国人」の区別がなくなると言う事を暗に示唆しています。グローバルスタンダードもいよいよ本番フェーズに移行するようです。
ジョブ型雇用のメリット・デメリット
- メリット
- 作業内容が明確になる
- 責任範囲が明確になる
- 専門スキルの向上が、直接利益に働く
- 成果に対して評価されるため、勤怠は問われない
- デメリット
- 仕事してますアピールが通じなくなり、クビになりやすい
- 若年層のスキル習得期間がなくなる
- スキル弱者に厳しくなる
- 絶えず勉強が必要
戸惑う方も多いと思いますが、このジョブ型雇用はなにも悪いことばかりではありません。既にエンジニアとして従事している方にとっては、スキルを磨くことでさらなる高収入を狙えるメリットがあります。
半面そこまでのスキル持ち合わせていないエンジニア、もしくはこれから就職・転職を考えている若年層には、非常に厳しいものと映るかもしれません。
つまり、いままで学生に対して「あなたの選考は?」等の質問が、「あなたの専門は?」の様に、社会人にも当てはまるようになります。
デメリットは、無用になれば雇用側の都合で、即「クビになり易い」ことが挙げられます。
磨くべき専門性の方向
社会人未経験の若年層にさえ専門性を求める「ジョブ型雇用」。
生きていく以上、何らかの「スキルを磨く」必要性は理解できますが、その選択は一層シビアになるものと思われます。
オックスフォード大学教授「マイケル・オズボーン」氏の論文「雇用の未来」の中で、今後10年以内に、現在の職業のおよそ半数が消滅すると予想されています。誤ってスキル習得の方向性を間違えると時間を大幅にロスすることになりかねません。
車好きを職業につなげようと、いまから運転免許証を取得しても、自動車運転関連(タクシー、バス、物流)などは、すでに自動運転技術に取って代わられるとの予測が出ています。現在の常識に囚われたままでいると、「篩(ふるい)にかけられる」側に回ってしまいます。
働き方の多様化によって、今後は働ける期間は長くなるでしょう。年金受給年齢もどんどん引き上げられています。将来的にも安定した仕事を望むのであれば、今後も残る職種に向けてスキルを磨くべきです。
21世紀の現在、人類から仕事を奪う主犯と言えば、間違いなく「AI(人口知能)」と言えるでしょう。逆に言えば「AI(人口知能)」の苦手な(出来ない)仕事は、今後も残る可能性が高いと言えます。
そして、その「AI(人口知能)」が最も苦手とするものは「創造」です。狙った職種が創造的な職種であれば、今後も残る可能性が高いと言えます。ただし、想像性と言っても単一的なものでは意味がありません。
現に「作曲」や「絵画」など、人間の好みを数値として分析可能な技術は、ビックデータにより解析され始めています。今後数年のうちにミリオンセラーが「AI(人口知能)」によって生み出されると予想されていますし、既に類似率100%の「モナ・リザ(絵画)」が「AI(人口知能)」によってコピーされています。
スキルの組合せ
歴史に見る人類発展の道のりは、すべてが「公知技術の組合せと進歩性」から来ています。つまり「技術を組み合わせて付加価値を生み出す」と言う事です。
記憶に新しいところでは「カラオケ(空のオーケストラ)」や「絵文字(絵+文字)」「テレビデオ(テレビ+ビデオ)」‥等
これをスキルに当てはめれば、新たな付加価値を生み出すことも可能です。
例えば、先ほど危険な職業として挙げた自動車運転関連から「タクシー」を例に挙げれば、「心理学(カウンセリング)」のスキルを組み合わせることで、悩み相談の出来る「タクシー」として付加価値がついてくると言った具合です。
習得するべきおすすめスキル
おすすめするスキルは、「最小の「リスク(資本)」で最大の「メリット(利益)」を得やすいITリテラシーが有望です。ざっと挙げるとと下記のスキルが有望と言えるでしょう。
おすすめスキル
- ITスキル・リテラシー
- プログラマー
- インフラエンジニア
- データサイエンティスト
- AIエンジニア
- Webマーケティングスキル
- SNS
- オウンドメディア
- ユーチューブ
ITスキルは、ITスクールを活用することで比較的習得し易いスキルであり、かつ付加価値を生み出す「組み合わせ」スキルの一旦を担います。今後数十年の人手不足が約束されている「ITスキル」を磨いておいても損になることはありません。
または、最近急速に注目を浴びているWebマーケティングなどの広告(動画編集含む)スキルも有望です。広告業界はGoogle検索やSNSなどのデジタルメディアを利用したデジタル広告主体に変わりつつあります。
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