プログラムを書いていくと、同じような処理を何度も使いたくなる場面が出てきます。
そんなときに便利なのが「メソッド」。処理を名前付きでまとめて、必要なときに呼び出せる“部品化”の第一歩です。今回は、Javaでメソッドを使ってみる体験をしていきましょう。
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メソッドってなに?何ができるの?
メソッドは、よく使う処理を「名前付き」でまとめておき、必要なときに呼び出すことができる“道具箱”のような存在です。コードの整理にも、再利用にも役立つ重要な機能です。
よく使う処理を「名前付き」でまとめられる
同じような処理を何度も書くのは、面倒だしミスもしやすくなりますよね。そんなときは、処理をまとめて「メソッド」として名前をつけておけば、あとから何度でも呼び出せるようになります。


たとえば、「こんにちは!」を表示する処理をメソッドにまとめれば、1行で何度でも使えるようになります。
メソッドを使うとコードが読みやすくなる
もう一つの大きなメリットは「読みやすさ」です。処理が長くなると、全体がごちゃごちゃしてきます。メソッドに分けておくと、「どこで何をしているか」がパッと見て分かるようになります。
// メイン処理の中身がスッキリ!
sayHello();
sayHello();
// くり返される処理は、別で定義
public static void sayHello() {
System.out.println("こんにちは!");
}


このあと実際にメソッドを作って、動かしてみるところまでやっていきましょう!
実際にメソッドを使ってみよう
ここからは実際にメソッドを使って、処理をまとめてみましょう。まずは簡単な「こんにちは!」の表示から始めて、次に「引数あり」でメッセージを変える方法に進んでいきます。
「こんにちは!」を表示するメソッドを作ろう
まずは、何も受け取らずに「こんにちは!」と出力するだけのシンプルなメソッドを作ってみましょう。
public class Main {
public static void main(String[] args) {
sayHello();
sayHello();
}
public static void sayHello() {
System.out.println("こんにちは!");
}
}
出力結果:
ターミナル
こんにちは!
こんにちは!


このように、よく使う処理はメソッドにまとめることで、何度も呼び出して使えるようになります。
引数つきでメッセージを変えてみよう
次は、メッセージの中に「誰に向けて言ってるか」を変えられるようにしてみましょう。これを実現するには、メソッドに「引数(ひきすう)」を渡す必要があります。
public class Main {
public static void main(String[] args) {
sayHello("ビープロ");
sayHello("ルーキー");
}
public static void sayHello(String name) {
System.out.println("こんにちは、" + name + "さん!");
}
}
出力結果:
ターミナル
こんにちは、ビープロさん!
こんにちは、ルーキーさん!


こうして、メソッドに「名前」や「メッセージ」を渡すことで、**より実用的な処理**が書けるようになります。
次は「戻り値(return)」を使って、メソッドで計算をして結果を返す体験をしてみましょう!
メソッドの中で計算して結果を返してみよう
メソッドには「処理をまとめる」だけでなく、「何かを計算して結果を返す」という使い方もあります。 ここでは return文を使って、メソッドから値を返すパターンを体験してみましょう。
return文で結果を返すには?
たとえば、2つの数字を足してその結果を返すメソッドを作ると、次のようになります。
public class Main {
public static void main(String[] args) {
int result = addNumbers(3, 5);
System.out.println("合計は:" + result);
}
public static int addNumbers(int a, int b) {
return a + b;
}
}
出力結果:
ターミナル
合計は:8


戻り値があると、処理とデータを切り分けて管理できるようになるのがポイントです。
戻り値を使って再利用性アップ!
たとえば、計算だけを別のメソッドで済ませて、表示や条件処理はmain側で行う… そんなふうに役割を分けると、コードの使いまわしもしやすくなります。
public class Main {
public static void main(String[] args) {
int total = addNumbers(10, 20);
if (total > 25) {
System.out.println("たくさん足しました!");
}
}
public static int addNumbers(int a, int b) {
return a + b;
}
}


これが「メソッドで結果を返す」基本パターンです。次回は、学んだ内容を振り返りつつ、Javaの基礎知識シリーズとのつながりも整理していきましょう!
まとめ:メソッドは「整理」と「再利用」のカギ
今回は、Javaにおける「メソッド」の基本的な使い方を体験しました。 処理を名前付きでまとめて、何度でも呼び出せるようにする――それがメソッドの力です。


今回の学びをおさらいすると、ポイントはこの3つです:
- 同じ処理を繰り返したいときはメソッドでまとめよう
- 「引数」を使えば柔軟に動作を変えられる
- 「戻り値(return)」を使えば結果をmainに渡せる
もっと詳しくメソッドを理解したい方は、以下の「Javaの基礎知識シリーズ」も参考にしてみてください。
▶ 【Javaの基礎知識】クラスとオブジェクトとは?基本を解説!
次回は、Javaの入門ラストステップ! **クラスとオブジェクト**という、ちょっと聞き慣れないけど超重要なテーマに挑戦します。
▶ 続きはこちら:【Java入門】クラスとオブジェクトを使ってみよう