エンジニアの知識

UMLとは何か? メリット・デメリットを詳細に解説

皆さんは、UMLを普段から使っているでしょうか。
エンジニアとして令和時代を生き抜き、今後活躍していこうと考えると、UMLから目を背けることはできません。

そこで今回は、UMLの基本的な事項である、以下の3点について解説します。

  • UMLとは何か
  • UMLのメリットは何か
  • UMLのデメリットは何か

UMLとは?

UMLはエンジニアの間で全世界的に使用されている、作図法

UML』(Unified Modeling Language)とは、「統一モデリング言語」と訳されます。ただ一般的には、そのままUMLと表記します。

このUMLは、「エンジニアの設計用途で使われる、作図上の決まり事」であり、ルールのようなものです。

UMLは主に「オブジェクト指向開発」(Object Oriented Programming/OOP)で用いられます。

 

またUMLは「OMG」(Object Management Group)と呼ばれる非営利団体が管理しています。

UMLには細かいバージョンがあり、大まかに「UML1.1」系と「UML2.0」系に別れます。

 

ここまでの解説で、UMLについてはあらかた理解できたでしょう。

ではもっと具体的に、UMLにはどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか? 解説します。

UMLのデメリット

UMLにはあまり欠点はないが、学習コストが高い点と、認定試験が日本語で受験不可能などの欠点がある

まずは、UMLのデメリットからみていきましょう。

【主なUMLのデメリット】

  • UMLは学習コストが高い
  • UMLの日本語認定試験は2020年3月末をもって終了する

UMLのデメリット1-UMLは学習コストが高い

UMLの最大のデメリットは、学習コストが高いこと

まず挙げられるUMLのデメリットとしては、「UMLは学習コストが高い」ことがあります。

 

【UMLの学習コストが高い理由】

  • UMLはエンジニアが使用する作図法なのでそもそも難しい
  • UMLは主なバージョンが3つあり、それぞれ理解して使う必要がある
  • UMLは作図ソフトや特殊なツールを使う必要がある

 

そもそもUMLはエンジニアが使うものであり、苦せずとも簡単に理解できるものではありません。UMLを正しく理解するには、相応の学習が必要です。

そしてUMLには詳細なバージョンがあり、それぞれ書き方に差異があります。現在は主に3つのバージョンが使われています。
なおUML1.4.2とUML2.4.1、はそれぞれ「国際標準化機構」(ISO)にて世界標準規格として策定されています。更に現在ではUML2.5が主に使われています。

そしてUMLでの作図には、専用のツールが必要です。これらはワードのように、「誰でも簡単に扱える代物」ではありません。
また、UMLの作図ツールは無数にあるため、最悪の場合「使用するUMLツールの使い方を、プロジェクトや部署毎に、毎回覚えなおさなければならない」という事態も起こりえます。

 

このように、UMLの学習には多大なコストがかかることが分かるでしょう。

UMLのデメリット2-UMLの日本語の認定試験は2020年3月末をもって終了する

UMLの認定試験はこれまでは日本語で受験できたが、今後は英語のみになる

またUMLは、先述の通りOMGというグループが仕様を策定しています。

このOMGが認定するUMLの検定として『OCUP』(OMG Certified UML Professional)があります。日本語では『OMG認定UMLプロフェッショナル』と訳され、現在はUML2.5を対象とした、『OCUP2』の認定がおこなわれています。

 

しかし、今月末(2020/03/31)をもって、『OCUP2』の日本語による認定は終了します。

これはあくまで日本語での受験ができなくなるだけであり、過去の認定が取り消されるとか、今後受験できなくなるわけではありません。

とはいえ、日本語で受験不可能となったことは、明確にUMLの欠点の一つとして挙げられます。

UMLのメリット

UMLには複数のメリットがある。正しく理解して学習に役立てよう。

さて、ではUMLのメリットは何があるでしょうか。
UMLには、数多くのメリットが存在します。

 

【UMLのメリット】

  • 統一的な表記であるため、メンバー間や顧客との意思疎通に向く
  • ソフトの数が多く、また成熟している
  • デザインパターンとの親和性が高い
  • システム設計において必要とされる図表を網羅する
  • 日本語の優秀な解説書が多く、自学自習に向いている

UMLのメリット1-統一的な表記であるため、メンバー間や顧客との意思疎通に向く

UMLの一番うれしい利点は、情報共有(コミュニケーション)に最適なこと

まずUMLの重要な利点は、「統一的な表記である」ということです。

人によっては、エンジニアという言葉を聞いて「個人のスキルを武器に、新しい物を生みだす人」というイメージをもつ方も居るでしょう。
しかし、実際にプロのエンジニアとして生きていくためには、個人としてのスキルだけでなく、コミュニケーション・スキルも大切です。

たとえばUMLを用いれば、開発を一緒にやるメンバーと情報共有をしたり、開発したシステムを納品する顧客との意見のすり合わせなどに活用できます。

UMLのメリット2-ソフトの数が多く、成熟している

UMLは今年で20年目を迎える程歴史が長いため、専用のツールも成熟している

またUMLは、今年で20年目を迎える、息の長い存在です。
そのためUMLは、多くのソフトウェアベンダーがその作図ツールを開発し、利用者に提供しています。

たとえば、

  • マイクロソフトの『Visio』
  • ビジネス用途でよく使われる『astah* UML
  • Eclipse』(IDE:統合開発環境)のプラグイン『Amateras UML
  • ウェブブラウザを用いて、UMLを作成できるサービス

などがあります。

これらのツールは長年のノウハウが蓄積されており、現状は大部分で成熟しています。

UMLのメリット3-デザインパターンとの親和性が高い

UMLはデザインパターンとの親和性が高い

加えて、UMLは「デザインパターン」との親和性が高い特徴があります。

デザインパターンとは、開発するシステムの「内部処理をどうするか、どう実現するか」といったことを、代表的なパターンにまとめたものです。

 

UMLとデザインパターンの親和性が高い理由は、どちらもがOOPを対象としているためです。
一歩先ゆくエンジニアを目指す方は、UMLと共にデザインパターンについても学習すると良いでしょう。

UMLのメリット4-システム設計において必要とされる図表を網羅する

UMLを用いれば、上流工程から下流工程まで対応可能

そしてUMLはシステム開発における、「上流工程」から「下流工程」まで、幅広く網羅します。

例えばUMLのユースケース図はシステム設計でよく用いられますし、ステートマシン図やクラス図などは基本設計や詳細設計で用いられます。

 

UMLはこの他にも、必要に応じて多くの図表が定義されていますので、使い分けることで活用できます。

UMLのメリット5-日本語の優秀な解説書が多く、自学自習に向いている

UMLは日本語でかかれた専門書やブログが多く自学自習に向いている

最後の利点として、「日本語の優秀な解説書」や、当ブログのような専門的なサイトが解説している点が挙げられます。

これは言い換えれば、「UMLは自学自習に向いている」という、大きな利点をもっていると言っても過言ではありません。

まとめ

まとめ
最後に、UMLとはなにか、そのメリット&デメリットをまとめましょう

UMLとは何か、そのデメリットやメリットは何か、理解できたでしょうか。

今回の内容の要点を、以下にまとめます。

 

【UMLとは?】

  • UMLとは「Unified Modeling Language」の略である
  • システム開発における、エンジニア共通の作図法である
  • UMLはすでに20年目に及ぶ、歴史の長い作図法になっている

【UMLのデメリットは?】

  • UMLは学習コストが高い面がある
  • UMLの認定試験である『OCUP2』は今後、日本語で受験不可となる

【UMLのメリットは?】

  • UMLはコミュニケーションに最適である
  • UMLは作図ツールが充実している
  • UMLはデザインパターンとの親和性が高い
  • UMLはシステム開発に必要な図表を網羅する
  • UMLは自学自習に向いている

 

UMLのこれらの特徴は、今後私たちがエンジニアとして活躍していく際に必要不可欠な存在と言っても過言ではありません。
本記事を参考に、みなさんもUMLを自学自習したり、またはあなたの後輩へ教える際に活用していただければ幸いです。

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