仮想サーバー構築

【サーバ構築:第1巻】VmWare PlayerへLinuxを導入しよう!【KickStart】

2020年3月19日

今日のITインフラを取り巻く状況を見てみると、「仮想化」は、その言葉を聞かない日はないくらい一般に浸透してきています。

仮想化とは、コンピュータリソースを物理的構成にとらわれずに論理的に統合や分割、または変換することを指しています。

サーバーの仮想化は、1台の物理的なサーバーを複数の論理的なサーバーに分割したり、複数の物理的なサーバーを1台の論理的なサーバーに統合したりする技術です。

本記事では、この仮想化技術を用いて自前のPCの中へ、エンジニアとしての技術習得環境を作成することを目的としています。

VmWare PlayerへLinuxを導入しよう

前提条件

仮想サーバを構築するホストPCのスペックが「Workstation Player のホスト システム要件」の要件を満たしていること。

下記メディアがダウンロード済みであること!

今回の環境構築にはVmWare Workstation Player上にLinuxOSをインストールしていきます。

「VmWare Workstation Player」 の詳細については、こちらをご覧ください。

はじめに

本環境では、OS(RHEL7.5)の自動インストール(KicStart)を行います。

KickStartとは、RHEL系Linuxに備わっているサイレントインストール機能を指します。

通常、商用プロジェクトでのサーバー構築では、 下記の理由からGUIを用いたOSのインストール作業は行いません。

  • GUIインストールのデメリット
    • ターミナルを使用した遠隔インストールに対応していない
    • 作業環境によっては(KVM等)操作がストレスになる
    • 一画面マルマル占有されるため、同時平行で作業が行いづらい
    • インストール担当者が付きっ切りになる

本記事では、下記の理由から実践同様にKickStartを用いた設定ファイルからの自動インストールでOS環境を構築していきます。

  • KickStartのメリット
    • 無人によるインストールが可能。
    • キックスタートファイルを使ってインストールの設定が可能。
    • インストールシステムを起動したあとはユーザーが介入することなくキックスタートファイルが自動的に読み込まれインストールプロセスが開始されます。

要は、キックスタート用の設定ファイルさえ作成しておけば、あとは無人で自動実行してくれると言う事です。

構築するサーバが大量にあればあるほど効果を期待できます。

KickStart設定ファイルとは

Red Hat Enterprise Linux インストールプロセスでは、インストールしたシステムの設定が自動的にキックスタートファイルに記述されます。

このファイルは常に 「/root/anaconda-ks.cfg」というファイル名で保存されます。

同一設定のインストールを繰り返したり、別のシステム用にコピーに修正を加えて使用することができます。

つまり、普通にRHELをインストールすると、そのサーバー内の「/root」ディレクトリ配下へ「anaconda-ks.cfg(設定ファイル)」と言うファイルが作成されるので、それを修正してKickStartに使用します。

構築環境概略図

各サーバは、http経由で「node0」からKickStart設定ファイルを読み込みます。

本記事では、KickStart設定ファイルの格納場所として、サーバー「node0]を前提として説明していますが、自前のPCにApacheなどをインストールして、代用しても問題ありません。

要はブラウザからKickStart設定ファイルの内容が参照できる環境があれば問題ありません。

KickStart実行の流れ

① 普通にインストーラーを使用して、インストールされたサーバーから「/root/anaconda-ks.cfg」ファイルを取得。

② ①で取得した「/root/anaconda-ks.cfg」を「ks.<hostname>.cfg(KickStart用の設定ファイル)」として編集。

③ 「node0」サーバー内の「/var/www/html/」配下へ、②で編集した「ks.<hostname>.cfg(KickStart用の設定ファイル)」を格納する。

④ 「node0」サーバーのhttpdサービスを起動する。
ブラウザから設定が参照できる状態にする。
 「http://node0/ks.<hostname>.cfg」

⑤ 「VmWare Workstation Player」を起動し「新規仮想マシンの作成」を行う。

⑥ ファイルオプションを付与してKickStartインストールを実行する。
オプション
 ks=location/kickstart-file.cfg
 「boot:linux ks=http://node0/ks.<hostname>.cfg」

新規仮想マシン作成手順

①新規仮想マシンの作成

「VmWare Workstation Player」を起動し、「新規仮想マシンの作成」をクリックします。

② 新規仮想マシン作成ウィザード

「後でOSをインストール」を選択します。

③ 「ゲストOSの選択」画面

ゲストOSに「Linux」を選択します。

バージョンは「RedHatEnterpriseLinux 7 64ビット」を選択します。
OSの選択は、実際のOS情報に合わせてください。

④ 「仮想マシンの名前」画面

仮想マシン名に「wb01」を指定します。
イメージ例は「wb01」を指定していますが、任意のサーバー名を指定します。

場所は、任意のディレクトリを指定します。

⑤ 「ディスク容量の指定」画面

ディスク最大サイズを「100GB」に指定します。
イメージ例では100GBを指定していますが、学習目的なら20GB程度でも十分使えます。

「仮想ディスクを単一ファイルとして格納」を選択します。
単一ファイルとして格納した方が、パフォーマンスが上がります。

⑥ 「仮想マシンを作成する準備完了」画面

「ハードウェアをカスタマイズ」ボタンをクリックします。

ハードウェアをカスタマイズ

① 「ハードウエア」の選択(ネットワークアダプタ)

ネットワークアダプタを選択します。
本記事では、KickStart設定ファイル内に、予め3つのNICを用意していまが、学習目的の場合は1つでも問題ありません。
単にメンテナンスやその他の接続を想定して、予備を作成しているだけです。

② 「ハードウエアの種類」画面

「ネットワークアダプタ」を選択します。
使用するNICの数分作成します。本記事の設定(KickStart設定ファイル)では3つ分作成するため、本設定を3回繰り返してNICを3つ作成しています。

③ 「ネットワーク アダプタタイプ」画面

基本はデフォルト(イメージ例)でかまいません。

④ 「ハードウェア」選択(ISOメディア)

デバイス蘭で「新規 CD/DVD」を選択します。

接続蘭で「ISOイメージファイルを使用する」を選択し、RHEL7.5のメディアパスを指定します。

⑤ 「仮想マシンを作成する準備完了」画面

一通り設定が終了したら、「完了」ボタンをクリックし画面を閉じます。

実行前準備

KickStart設定ファイルの配置

サーバー「node0」内の「/var/www/html」配下へ「KickStart設定ファイル」ファイルが格納されていることを確認します。

httpdサービスの起動確認

KickStart設定ファイルをhttpdで参照すため「httpd」サービスの確認を行います。

コマンド:「# systemctl status httpd.service」
httpdサービスは、サーバー「node0」上で起動確認を行います。

KickStart設定ファイルの表示確認

念のため、プラウザから「node0」内に格納されたKickStart設定ファイルが参照できることを確認します。

URL:「http://192.168.109.145/ks.wb01.cfg」
正しく疎通できていれば、上記のイメージ例の様に、ブラウザに「KickStart設定ファイル」の内容が表示されます。

仮想マシン作成実行

①「VmWare Workstation Player」の起動

「 VmWare Workstation Player 」を起動して、左のサーバ選択蘭から「wb01」を選択し「仮想マシンの再生」をクリックします。
先ほどの設定が正常に行われていれば「wb01」のアイコンが左のサーバ選択蘭に表示されているはずです。

② 「仮想マシンの再生」実行

実行すると「RHEL7.5」のインストール画面が立ち上がります。

③ 「仮想マシンの再生」 オブション設定

「RHEL7.5」のインストール画面が立ち上がった状態で「TAB」キーを押下し、下記の「ファイルオプション」を入力します。

boot:linux ks=http://<node0のIPアドレス>/<KickStart設定ファイル>

本記事では、boot:linux ks=http://<192.168.109.145>/ks.wb01.cfg と入力しています。

④ 「ディスクチェック」のエスケープ

暫くすると、実行画面に「Checking:●●%」と表示され、次に進まなくなります。
これは正常にディスクの状態をチェックしているだけなのでスキップします。

ディスクの状態チェックを行っている状態で「ESC」ボタンを押下し、状態チェックをスキップします。

画面上にズラズラインストールの状態が表示されていくので、しばらく待ちます。
時間がかかるので別の事でもしていましょう。

インストールが完了すると、再起動してログイン画面が表示されます。

これでOSのインストールは完了です。

お疲れさまでした!

関連

OSインストールの学習目的であれば、サーバー1台で十分です。

サーバー間設定やアプリケーションの連携までを学習する場合は、残りのサーバー(wb02,ap01,ap02,db01,db02)を、本手順と同様に作成していきます。

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