トラブル体験談

【女性:38歳:トラブル】営業社員の勝手な行動で会社に大損失が発生しかけたトラブル

大手のSierになってくると、各工程の作業は完全分業になるためIT知識の乏しい営業職が間に入ったためにデスマーチを起こすことは良くあります。
私がいま大手Sierに在籍しているのも上記と同じ問題がきっかけでした。
この問題で重要なのは、「開発担当者(エンジニア)は決して顧客へ顔を出してはならない!」ということです。
この記事の当事者は謝罪のため、顔を出してしまったようですが、それは絶対にしてはいけません!
会社の体裁を守るため、エンジニアが100%責任を負うことになります。
昼夜問わず代償を支払わされるのは、エンジニア側になってしまいます


私は中堅のSierで働く38歳のシステムエンジニア(SE)です。

2度の転職を経て31歳の時に現在の会社に入社しました。

入社して2年もすると、チームリーダーを任せられるようになり、現在は開発責任者としてSEやプログラマーなどを取りまとめる立場になっています。

私が勤めている会社では、顧客との交渉や契約の締結は営業社員が行っているのですが、営業職とはいえITに関する知識は豊富な人ばかりだったので、安心して任せていました。

しかし、非IT業界から転職してきた営業社員が問題を引き起こしました。

知識不足の営業社員が問題を引き起こした

その社員は、よく言えば口八丁手八丁なのですが、押しが強く大言壮語を吐くようなところがあったのです。

彼は、我が社が下請けになっている大手Sierから、到底不可能な納期でシステム開発の仕事を取ってきました。

しかも、私たちに何の相談もなくです。

通常、営業社員はクライアントから提案を受けると、それが可能かどうか社内に持ち帰り私たちSEと検討をします。

その上で提案書を作成してクライアントへ提出し、了承をしてもらえれば契約締結となるのです。

しかし、その営業社員は私たちになにも相談せず、勝手に提案書を作成し、クライアントへ提出してしまいました。

私が講義すると「そのくらい根性でなんとかするのが仕事だろう。前に勤めていた会社はそうしていた」と開き直ったのです。

しかも、さらに問い詰めると、「自分はシステム開発に関することはよく分からないから」と逃げてしまいました。

周囲は青くなり、当人だけが涼しい顔をしていた

当然、営業社員が取った行動は社内で大問題になりました。

契約書はすでに締結されていますから、納期を守らなければこちらの契約不履行となり、我が社は信用を失い、損害賠償を請求される可能性もあります。

部下の監督を怠ったと営業部の責任者は厳しい叱責を受け、私が心配になるほどやつれてしまいました。

しかし、当の本人は涼しい顔で、言い訳をくり返すばかりです。

被害を防ぐために社員一同が走り回った

当人ばかりを責めても解決しません。

急遽私を中心に開発プロジェクトチームが組まれ、どうすれば契約書通りの仕事ができるか話し合いをくり返しました。

抱えている仕事のスケジュールを見直し、できるだけ多くのSEやプログラマーをかきあつめてこの仕事に取り組む。

それでも人手が足りないので、我が社から仕事を依頼したことのあるフリーランスエンジニアに片っ端から声をかけ、料金をはずんで仕事を受けてもらいました。

しかし、どれほど人手を集め、残業をしても契約書に定められた納期でシステムを開発するのは困難です。

そこで、問題を起こした営業社員と営業部の責任者、そしてプロジェクトチームの責任者である私がクライアントを訪問し、すべてを打ち明けた上でなんとか納期を延ばしてくれるように依頼に行きました。

本来なら許されることではないのですが、我が社とクライアントが長年良好な関係を築いていたことと、クライアントも我が社を下請けとして頼りにしていた部分が大きく、特例として納期の延長を認めてもらえました。

我が社はクライアントに大きな借りを作ったことになりますが、最悪な事態は避けられたのです。

その代わり、私たちは死に物狂いでシステム開発を進めました。

家に帰る時間も惜しく、近所にあるネットカフェのシャワーや仮眠ルームを利用したことも1日や2日ではありません。

その結果、なんとか最初に締結した契約書の納期から1週間遅れでシステムを開発することができました。

バグもなく無事にシステムが作動したときはほっと胸をなで下ろしたものです。

社員が勝手な行動を取らないようなシステムを作った


この件は、営業社員の勝手な行動と言ってしまえばそれまでです。

しかし、私も「営業社員が無茶な契約を取ってくるはずがない。」「クライアントから提案を受けたら必ずSEに相談してくれるはずだ!」という思い込みがありました。

それは、営業部でも同じです。

また、営業社員もITに関する知識があるのは当然と考えていたので、このような無茶な営業をしてくるとは思っていませんでした。

この一件以降、社内では我々SEと営業部はより密に連絡を取り合えるシステムを作り、再発を防いでいます。

当事者の営業社員はいつのまにかひっそりと依願退職をしてしまいました。

社内教育の大切さを実感した

私がこの件で実感したのは、社内教育の大切さです。

IT業界は技術が日進月歩で進化しています。

今まで営業社員も知識はあるからと甘えていましたが、私たちSEのように最新技術において行かれないように自主的に勉強しているわけではありません。

ですから、「勝手に勉強してください」では、いつまた同じようなトラブルが起きるかもしれないのです。

私は営業職の責任者と話し合い、定期的に短時間でいいのでIT技術に関する社内の勉強会を開きたいと提案しました。

仕事はさらに忙しくなりましたが、お互いの仕事に関する理解も深まり、現在のところ同じようなトラブルは発生していません。

よく読まれている記事

1

テクノロジーの進化により今後10年で50%以上の仕事がなくなると言われています。 それは現在の仕事がプログラムに取って代わられることを意味します。 今後「プログラミング」は「文字」と同様に「一般教養」 ...

2

ネットカフェで仕事をしてみましたが、そこは正に快適空間だった! 本日、コロナウィルス対応のため、勤務先から急遽自宅待機命令が出ました。 自宅待機自体は大変うれしいのですが、私はフリーランス契約のため、 ...

3

昨年以前と異なり、最近は暗いニュースばかりが続きますね。 世は正に「リストラ」ブームです。黒字決算のうちに人員整理しようとする企業が後を絶ちません。 そこで前々から疑問に思っていたことがあります。 「 ...

4

ついに東京オリンピック開催年、2020年がやってきました。この東京オリンピックがけん引役となり、様々な産業へ活力を与えてきたことは否めません。 そしてついに今年の8月に東京オリンピックが開催されます。 ...

5

ここ数年、メディアなどでフリーランスという言葉を耳する機会が増え、それに比例するようにフリーランスを志す人が急増しています。 テクノロジーの進歩により、個人単位でのロケーションにとらわれないスタイルで ...

6

人口知能や機械学習というキーワードは、IT業界で働く人にとっては馴染みが深くなりつつあります。 これらを駆使するAIエンジニアには高いスキルが要求され、日本だけでなく世界的に見ても不足している状況です ...

-トラブル体験談

Copyright© Beエンジニア , 2020 All Rights Reserved.