トラブル体験談

【男性:31歳:トラブル】ソフトウェアのライセンス制約を明記せず大問題に発展

運営者のギクです。
私も実際に、プロジェクト責任者に敵前逃亡された経験があります。
ただし、ほとんどの場合は、逃亡した責任者も上司からの命令で嫌々押し付けられたプロジェクトの場合だったので、今回のケースとはちょっと違うかもしれません。
ただ、残された者の立ち位置は非常に複雑です。
ある程度の決裁権を持つ立場ならまだしも、私の場合はフリーランスとして契約していながら、その雇い主の責任者(超大手企業)が敵全逃亡してしまったためです。
私の時は役員を引っ張り出して乗り切りましたが、本ケースの様に小さい会社の最高責任者が敵前逃亡した場合は切腹覚悟で当事者が決断する以外に選択肢はないかもしれません。
会社の意向がどうであろうと、最優先はお客様に迷惑をかけないことです。
当事者の男性が会社を辞めることになったのは残念ですが、取った方法は案外正解だったのではないかと私は思います。


31歳の男性で、現在はWebライティングを中心にフリーのライターとして活動しています。

数年前までIT系の会社で働いていたのですが退職しました。

今回は私が退職を決意したトラブルを紹介したいと思います。

会社に勤めていた当時、私はエンジニアとしてソフトウェア開発に関わる一方で、会社が販売しているパッケージソフトのサポート業務も担当していました。

会社の規模がそれほど大きくなかったので、役割の掛け持ちが必要だったのです。

突然のクレーム

そんなある日、会社に一本の電話が入りました。

相手は会社のパッケージソフトを購入したお客様だったのですが、ものすごく怒っていました。

話を聞くと、ソフトをパソコンにインストールできずに仕事がストップしているということでした。

私はこの話を聞いた瞬間にピンときました。

というのも以前に、複数の別の会社から同様の問い合わせを受けていたことがあったからです。

原因は会社が設けた独特なライセンスの制約にありました。

一般的なパッケージソフトはインストール回数に上限が設けられていて、上限が3回までだったらそのソフトは3台のパソコンに入れられるという具合で使用できます。

インストール時にはライセンス認証が行われ、販売元の会社はこの認証回数で現在ソフトウェアがインストールされた回数を把握します。

私が勤めていた会社もライセンス認証でインストール回数を把握していたのですが、問題はアンインストールのほうにありました。

通常、パッケージソフトをアンインストールするときはライセンス認証解除も一緒に行われます。

ライセンス認証が解除されるとインストール回数のカウントが1つ減ります。

カウントを減らさないと、ソフトを別のパソコンに移したいときにインストールができなくなるためです。

ですが、当時勤めていた会社の考えは違いました。

いくつものパソコンに1つのソフトを何度もインストールし直さないでほしいという考えのもとで、「ライセンス認証解除に上限をつけていた」のです。

ライセンス認証解除ができなくなれば、インストール回数のカウントも減らず新しいパソコンにインストールはできません。

にもかかわらずアンインストールはできるので、ライセンス認証解除が上限に達しているときにアンインストールをすれば、ソフトを使用することは不可能になります。

グループ会社内でソフトウェアの貸し借りをされないか」という懸念からこのようなライセンスのルールが作られたのですが、それがお客さんに不便を強いることになったのです。

そして、何よりの問題がこのライセンスのルールが、ソフトの説明書や制約事項に「一切記載されていなかった」ことです。

不適切なライセンスの制約

お客さんはアンインストールを何回かしたら、インストールができなくなるということは知りようがないため、突然インストールができなくなって驚くのも当然です。

電話をかけてきたお客さんは今日中に取引先に納めなければいけない仕事があるのに、肝心のソフトが使えなくなったことにカンカンでした。

それまでの同様の問い合わせは、ライセンス認証解除の上限を増やすことで対応していました。

しかし、その処置をとるにはお客さんが「サポート契約に入ってくれている」ことが条件でした。

電話をかけてきたお客さんはサポート契約に入っていません。

おまけに、ソフトのライセンス認証を管理している人は別の同僚だったので、私だけでどうこうできる問題ではありませんでした。

私は何とかその場を収めて電話を切り、社長と認証管理をしている同僚に相談しました。

お客さんがサポート契約に入っていないと社長に伝えると、「まずはサポート契約に入ってもらうように伝えなさい」と言われました。

私は先方が大変怒っており、時間もないということを伝えても「ルールはルール」ということで特例を認めません。

そんなとき再びそのお客さんから電話がかかってきました。

電話じゃ埒が明かないからこっちに直接来るという話でした。

敵全逃亡

私がそのことを社長に伝えると、それまで不機嫌そうだった社長は真っ青になり、いろいろ理屈をこねてから、対応を私と同僚に任せて自分は会社から出ていきました。

要するに怖くなって逃げたのです。

この社長の態度に私は大いに失望しました。

先ほども述べたように、当時の私が勤めていた会社は社員数も多くなく、社長の意見で方針が決まることが多かったのです。

ライセンスのルールにしても社長が決定したものでした。

自分の決定の不始末を部下に押し付けて、自分はクレームから逃れた社長をみて、私は怒りを覚えるというよりもショックで茫然となりました。

来社されたお客さんは、ソフトの制約書のコピーを手にしながら「アンインストールに上限があることなんてどこにも書かれていない」と、かなりお冠でした。

結果

結局、私と同僚は平謝りして、すぐに対応することを約束して、お客さんに引き取ってもらいました。

その後、ライセンス認証解除の上限を増やして問題は解決しました。

制約は前もって明記すべきだった

最初からライセンスの制約をお客さんにわかるように明記しておけば、ここまでお客さんを怒らせることはなかったかもしれません。

しかし、書いていたら書いていたでそんな制約は理不尽だとお客さんの不興を買うかもしれません。

パソコンを新しくした場合や、開発担当が変わった場合など、ソフトウェアを移し替える必要が出てくるシーンはいろいろ考えられます。

それにも関わらず、何回かアンインストールすると再インストールができなくなるという設計は不親切と思えます。

ライセンスのルール決定の段階から、お客さんのことを考慮してもっとあらゆる状況を考えるべきだったのです。

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