トラブル体験談

【男性:52歳:トラブル】単純なミスが起こしてしまったトラブル

データセンター内でのサーバ搬入・設置作業は、専門のワーカーが行います。
データセンターは災害対策やテロ対策の為、その存在は公に公表されていません。
Googleは、トラックの荷台をサーバルームに改装して日夜移動し続けているそうです。
今回の体験談は、ブルーカラー寄りの話ですが、単純作業だからこそ起こりえる代表的なトラブルです。
最近のことですが、サーバのテストでエビデンスを取ることに夢中になり、肝心のテスト結果を見逃してしまったテスターがいました。
ミス事例が一つ見つかると、「他も見逃してるのでは?」と顧客に疑われ、結局すべてやり直した等、IT業界では「あるある」です。
当事者の心境は、とても笑って済ませられる話ではないですね。


私は現在52歳の男性です。

今から5年前、47歳のときに半年ほどIT業界で働いた経験があります。

そのときに体験した最大のトラブルについて振り返ってみたいと思います。

キッティング作業

当時私が就いていた職種は、いわゆる「ワーカー」です。

企業や官公庁などが、新しくパソコンやプリンターなどの端末を導入する際に、付随する現場作業全般を行うのが主な役割です。

ワーカーの仕事内容としては、まず端末の搬入のサポートに始まり、開梱してデスクなどへ設置するまでの一連の力仕事があります。

そして、メモリの増設やハードディスクの交換、モニターやキーボードの接続など、ハードウェアにまつわる作業。

OSの設定やソフトウェアのインストールなど、設置した端末を「使える状態」に仕立てていくキッティングと呼ばれる作業。

さらに、古い端末から新しい端末へのデータの移行といった比較的高度なものも含まれますが、基本的には、普段パソコンを使っていて、自分のシステムの設定をだいたい自分で行えるような人ならば十分出来るくらいのレベルです。

ITベンダーは、プロジェクトの規模に合わせて必要な人数のワーカーを集めます。

ワーカーはこれらの作業を、現場に派遣されたベンダーの責任者の指示によって遂行します。

大きな事業所や役所になると、全部で数百台もの端末を導入することになります。

それらを数人から数十人のワーカーが1台1台を地道に間違いのないようにセットしていきます。

いわば、ワーカーは、IT業界を底から支える重要な役割を果たしていると言えるのではないでしょうか。

単純作業ならではの油断

そのトラブルが起こったのは、とある大学に新しいパソコン一式を導入する作業を行ったときのことです。

私たちワーカーが担当したのは、主にデスクなどへの端末の設置と、ワイヤーを使ったセキュリティロック、そしてOSの簡単な初期設定作業でした。

これまで経験した仕事と比べると、それほど難しいものではありませんでした。

しかしそこに油断があったのかもしれません。

設置する端末の初期設定を行ったときのことです。

バイオス画面から起動して作業に入るのですが、最初に仮のパスワードを設定する必要がありました。

その後、パスワードを使ってシステムにログインし、改めて設定作業を行うという手順です。

パスワードは予め決められたものを入力するだけだったのですが、私が担当した何十台かのうちの1台だけがどうしてもログイン出来ませんでした。

どうもパスワードを間違って設定してしまったようなのです。

機械的にパスワードを打ち込んでいてキーを打ち損ねたのか、無意識に全く別の文字列を入力してしまったのか。

ベンダーの担当者はかなり焦っていました。

パスワードが 思い出せない

ログインできなければその端末は工場に返品して再度初期状態に戻すのか、場合によってはもう使えなくなってしまうのか、そんな切迫した空気を感じました。

それはコストや納期に当然影響してしまいます。

私はワーカーですのでそこまでの責任を問われることはおそらくありませんが、間違って入力したパスワードを絶対に思い出すようにと現場責任者からかなり強く責められました。

しかし思い出せないのです。無意識のうちに、あるいは何か別のことを考えながら作業をしていて、例えば自分のパソコンのパスワードを入力してしまったのかもしれません。

ありとあらゆる可能性を考えてみるようにと言われ、色々なパスワードを入れてみましたがそれでも駄目でした。

そのようなトラブルになってしまったのは、私が担当したその1台だけでした。

つまり私は、通常ではあまり考えられないようなミスをしたということです。

おかげで、他のワーカーたちの手前、随分肩身の狭い思いをするはめになりました。

現場責任者からの強いプレッシャーもありました。

単純作業な程、気を引き締めるべき

結局最後までログインは出来ず、その端末は返品に回されることになったようです。

データの移行などの比較的高度な作業を行うときは、それなりに慎重に構えます。

ユーザーのデータを破損したり違うユーザーの端末に移してしまったりすると大変なことになるからです。

手順書を熟読し、分からないことがあれば必ず責任者に確認して、曖昧な点や不安な要素をなくすよう心がけます。

しかし一見単純な作業の場合、無意識にでも出来てしまうため、思わぬ間違いを犯してしまうことにもなりかねません。

まさに今回のミスが良い例です。

私はパスワードを設定するとき、決して油断せず、他のことを考えたりもせず、一文字ずつきちんと確かめながらキーを打つべきだったのです。

おそらくそれだけで防げたミスでしょう。

たかが端末1台だけのこととも言えるのですが、このような不注意が大問題に発展してしまうこともありえます。

それはワーカーに限らずどの職種においても、そして作業のレベルの高低にかかわらず起こる可能性のあることだと思います。

どんな仕事でもそうなのですが、基本に忠実に作業を行うということは、IT業界においても決して例外ではないということです。

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