フリーランスは固定の収入が約束されていないため、家計が安定しない前提で見通しをたてることが大切。そんないざという時の支えとなるのが、クレジットカードです。独立後にクレジットカードを作る方向けに、カードの審査基準や通過のポイント・おすすめカードをご紹介します。
クレジットカードの査基準
本来は独立前にクレジットカード(以下、クレカ)を作っておくのが理想です。
独立前にクレカを作れなかったとしてもオワリというわけではありません。独立後でもクレカは作れます。では、どんな審査基準が設けられているのでしょうか?
一般的にクレジットカード会社は、申請者の「安定的な収入」「返済能力」「明確な住居」の3点を重視すると言われています。申込書に記載された「年齢」「勤続年数」「職種」「勤務先の規模や年収」「住居年数」「家族構成」などをもとにスコアリングして判断しています。
フリーランスの弱点は安定的な収入が約束されていないこと。年収1,000万円のフリーランスと年収300万円の公務員だと、後者のほうが審査がおりやすいケースが多いのも事実です。
また、「スピード発行」や「即日発行」と謳っているクレカも、フリーランスの場合は審査通過に時間がかかったりします(つまり、スピード発行・即日発行のメリットを受けられない)。
そんなフリーランスが審査に通るには?
では、そんなクレカの審査で不利なフリーランスが審査に通るにはどうすればいいのでしょうか? 一番のポイントは、「審査のハードルが低いクレカを選ぶこと」。シンプルですが、これが一番です。
フリーランスであるとクレカの審査がおりにくい印象が強いですが、実は結構、審査に通るクレカも多いです。例えば、消費者金融が発行しているカードや外資系の会社が提供しているカードなどが審査におりやすい印象です。
二番目のポイントは、「法人カードを検討するということ」。法人カードとは、企業・法人に向けて発行されるクレカですが、名義はその企業・法人に属する「個人」となります。つまり、個人事業主であっても作ることができるのです。
法人カードの審査では、個人の属性よりも事業の信頼性に重点が置かれます。なので、フリーランスとして実績がある場合は審査がおりやすいのです。法人カードは、「ビジネス用とプライベート用の支払いを法人カードで分けることで経費の帳簿がしやすくなる」「事業のキャッシュフローが把握しやすい」などのメリットがあります。
フリーランス向けのクレジットカード3選
最後に、フリーランス向けのクレジットカード3選をご紹介したいと思います。もちろん、ここで紹介するクレカ以外にもフリーランスが審査に通過しやすく、プランも充実しているカードはあります。
以下の3選を参考にしつつ、ぜひ他のカードも調べてみてください。
1. 楽天カード
一つ目にご紹介するのは、楽天が発行している「楽天カード」です。楽天カードは入会金・年会費無料、ブランドはVISA・MasterCard・AMEX・JCBを取り揃えています。ポイントの基本還元率は1%で、楽天トラベルでは2倍、楽天の加盟店で利用した場合、最大3倍になります。
また、最大2,000万円の海外旅行損害保険が付帯されているのも大きな魅力。フリーエンジニアの場合は、プライベートで訪れるケースが多いと思いますが、海外保険つきであれば海外旅行でも安心です。
2. エポスカード
二つ目にご紹介するのは、丸井グループが発行している「エポスカード」です。エポスカードも入会金・年会費無料、取り扱いブランドはVISAです。海外旅行傷害保険は、最大500万円まで。カードのポイント基本還元率は0.5%〜となります。
そのほかにも、「丸井系のデパートで10%割引がある」や「マルイの通販サイト利用時にお得」「アパホテルや白木屋などの宿泊、居酒屋での利用でお得」など、さまざまなポイントがついています。
3. Orico Card THE POINT
三つ目にご紹介するのは、オリエントコーポレーションが発行する「Orico Card THE POINT」です。このカードも入会金・年会費無料、取り扱いブランドはMasterCardとJCBです。カードのポイント還元率は常に1%以上で、特に入会から6ヶ月以内の利用であれば2%にアップします。
そのほかにも、「オリコモールでの利用でさらに0.5%のオリコポイントが加算される」「iDとQUICPayが搭載されており、電子マネー利用がスムーズ」「たまった500オリコポイントからすぐに決済で交換可能」など、特典が充実しています。
・Orico Card THE POINT(高還元率のオリコカード ザ ポイント)
独立後でも慌てないで。審査に通るクレカはたくさんある
最後に皆さんにお伝えしたいのは、見出しの一文。そう、「審査に通るクレカはたくさんありますよ」ということ。
この記事でも冒頭、「理想的なのは独立前にクレカを作ること」と伝えました。確かに、会社員の間にカードの申請をしていたほうが審査に通りやすいのは事実だと思います。
でも、筆者の経験からすると、”独立後に審査に通るクレカもたくさんあります”。ご紹介している3つのカードもそうですし、それ以外も含めて。
ご紹介した3枚を発行できたとしたら、1枚あたり20万円のキャッシング上限だとしても臨時で60万円のお金を借りることができるわけです。だから独立後に、「クレカを作っていない、どうしよう!」と慌てたりしないで、必要な枚数分、落ちついて発行の申請を行なってみてください!